
アオリイカを釣りたくてエギングを始めたけど、どの時間帯を狙えばいいか分からない…そんな悩みを持つビギナーの方も多いはず。この記事では、アオリイカが最も釣りやすい時間帯について、定番の朝マズメ・夕マズメの効率的な狙い方や「穴場の時間帯」などについて詳しく解説します!
- 1. アオリイカが最も釣れる時間帯は「マズメ時」
- 2. 意外と釣れる「日中(デイゲーム)」の魅力
- 3. デカイカハンター必見!「夜(ナイトゲーム)」の時間帯別攻略法
- 4. 時間帯だけじゃない!釣果を左右する潮汐
- 5. 季節で変わるアオリイカのベストな時間帯
- 6. 時間帯ごとのエギの選び方とアクションのコツ
- 7. まとめ
1. アオリイカが最も釣れる時間帯は「マズメ時」

エギングでアオリイカを狙う上で、最も釣果が期待できる時間帯はいつかと聞かれれば、多くの経験者が口を揃えて「まずめ時」と答えるでしょう。これは、釣りにおける絶対的なゴールデンタイムであり、アオリイカ釣りも例外ではありません。では、なぜ「まずめ時」はそれほどまでに釣れるのでしょうか。その理由と、朝・夕それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
1-1. なぜ「まずめ時」はゴールデンタイム?
「まずめ」とは、日の出と日の入りの前後の、空がうっすらと明るくなったり、暗くなり始めたりする時間帯を指します。具体的には、朝まずめ(あさまずめ)と夕まずめ(ゆうまずめ)の二つです。この時間帯がゴールデンタイムと呼ばれるのには、アオリイカの生態に深く関わる明確な理由が存在するんです。
最大の理由は、アオリイカの捕食スイッチが入りやすい時間帯だからです。アオリイカの主食となるのは、アジやイワシといった小魚(ベイトフィッシュ)です。これらの小魚は、太陽の光量が変化する「まずめ時」に最も活発に活動し、エサを求めて接岸したり、泳ぎ回ったりします。
アオリイカは非常に目が良い捕食者であり、このベイトフィッシュの動きを敏感に察知します。そして、ベイトフィッシュを追いかけるために、普段は身を潜めている藻場や岩礁帯から、捕食しやすいオープンなエリアへと出てくるのです。
さらに、釣り人にもメリットがあります。まずめ時は、水中が完全に見えないわけでもなく、かといって見えすぎるわけでもない絶妙な光量です。これにより、エギのシルエットがぼやけ、アオリイカに偽物だと見破られにくくなる効果も期待できます。つまり、アオリイカの警戒心が薄れ、大胆にエギに抱きついてきやすい状況が生まれるというわけですね。
1-2. 朝まずめと夕まずめ、それぞれの特徴と攻略法
同じ「まずめ」でも、朝と夕では少し特徴が異なります。それぞれの時間帯の特性を理解し、それに合わせた攻め方をすることが釣果アップの鍵となります。
1-2-1. 朝まずめ
朝まずめは、夜の静寂から一変し、様々な海洋生物が一斉に活動を始める生命感溢れる時間帯です。夜間に沖の深場で休息していたり、物陰に隠れていたりしたアオリイカが、エサを求めて浅場(シャローエリア)に差してくる絶好のタイミング。特に秋の数釣りシーズンでは、活性の高い小さなイカの群れが接岸し、短時間で入れ食い状態になることも珍しくありません。
攻略のポイントは、手返しの良さです。薄暗いうちにポイントに入り、空が白み始めるタイミングで第一投を開始できるように準備しておきましょう。活性の高いイカは広範囲に散っていることが多いので、テンポよくキャストを繰り返し、様々な方向や水深を探ることが重要です。光量が少ないうちは、ピンクやオレンジといったアピール系のカラーや、シルエットがはっきり出る赤テープ、夜光(グロー)系のエギが効果的です。
1-2-2. 夕まずめ
夕まずめは、日中の警戒心が高い時間帯を終え、アオリイカが再び捕食活動を始めるタイミングです。朝まずめと同様にベイトフィッシュの動きが活発になり、それを狙ってイカも高活性になります。特に春の親イカシーズンでは、日中に深場でじっとしていた大型の個体が、産卵を意識して体力をつけるために、このタイミングで捕食のスイッチを入れることが多く、キロアップの大物を狙う絶好のチャンスとなります。
日が傾き始め、水中に差し込む光の角度が変わる瞬間からチャンスは始まります。日が完全に沈み、暗くなってからも釣れ続くことが多いので、焦らずじっくりと攻めましょう。カラー戦略としては、まだ明るさが残るうちは金テープやマーブルテープなどのナチュラル系でアピールし、暗くなるにつれて赤テープや紫テープ、グロー系へとローテーションしていくのがセオリーです。
朝まずめも夕まずめも、その日の天候や潮の状況によって時合いの長さは変わります。しかし、この二つの時間帯がアオリイカ釣りの基本であり、最も重要な時間帯であることは間違いありません。
2. 意外と釣れる「日中(デイゲーム)」の魅力

「アオリイカは朝か夕方じゃないと釣れない」。そんな風に思い込んでいませんか?確かにまずめ時は鉄板のタイミングですが、実は多くの釣り人が見過ごしている、もう一つのゴールデンタイムが存在します。それが、太陽が真上に昇る「日中(デイゲーム)」です。ここでは、なぜ日中でもアオリイカが釣れるのか、その理由と攻略の秘訣を、経験談も交えてご紹介します。
2-1. なぜド日中にアオリイカがよく釣れるのか?その科学的根拠
日中にアオリイカが釣れる最大の理由は、まずめ時と同じく「ベイトフィッシュの動き」にあります。意外に思われるかもしれませんが、晴れた日の日中は、植物プランクトンが光合成をするために海面に浮上します。すると、それを食べる動物プランクトンが集まり、さらにその動物プランクトンを捕食するアジやイワシなどの小魚の群れが、表層付近を活発に回遊し始めることがあるんです。
アオリイカは、このベイトの群れを見逃しません。たとえ太陽光が強く、外敵から身を守るために普段は深場や物陰に隠れていたとしても、目の前にベイトの群れが入ってくると果敢にアタックしてきます。特に、潮通しの良い岬の先端や、沖に面した堤防などでは、日中にベイトの回遊が起こりやすく、それに伴ってアオリイカの活性も一気に上がることがあります。
また、日中は太陽光が海中深くまで届くため、アングラーは海底の地形や藻の生え具合、そしてベイトの有無などを目で見て確認できるという大きなメリットがあります。これは「サイトフィッシング」と呼ばれ、見えているイカを狙い撃ちできるエキサイティングな釣り方です。イカの姿が見えなくても、地形の変化や藻場といった「イカが着きそうな場所」をピンポイントで狙えるため、非常に効率的な釣りが展開できるのです。
2-2. 日中エギングを成功させるための3つのコツ
ただ闇雲にエギを投げているだけでは、日中の賢いイカを釣ることは難しいかもしれません。ここでは、デイゲームを成功させるための3つの重要なコツをお伝えします。
-
「変化」を探すこと
日中のアオリイカは、何の変化もない砂地をウロウロしていることは稀です。彼らが好むのは、身を隠せる「変化」のある場所。具体的には、海底の岩(シモリ)、藻が生えている場所(藻場)、堤防の基礎部分やテトラポッド、そして潮目(流れの異なる潮がぶつかる場所)などが挙げられます。偏光サングラスをかけて海中をよく観察し、こういった変化のある場所を重点的に狙いましょう。 -
ボトム(海底)を丁寧に探ること
表層にベイトが見えない状況では、アオリイカは海底付近のストラクチャー(障害物)に身を潜めている可能性が高いです。まずはエギをしっかりと海底まで沈め(着底させ)、底からあまり離さないように、ネチネチと丁寧に誘う「ボトム攻略」が基本になります。2〜3回シャクったら、再びしっかり着底させる。この繰り返しで、やる気のないイカにもじっくりとエギを見せてアピールすることが重要です。 -
エギのカラー選択を工夫すること
光量が多い日中は、エギのカラーが釣果を大きく左右します。基本となるのは、アジやイワシなどのベイトフィッシュに似せたナチュラル系のカラーです。特に、下地が金テープやマーブルテープのものは、太陽光を乱反射して広範囲のイカにアピールできます。一方で、澄み潮でイカの警戒心が高い場合は、オリーブ系やブラウン系といった、より周囲に溶け込む保護色系のカラーが効果的なこともあります。複数のカラーを準備し、状況に応じて交換(カラーローテーション)していくことが釣果への近道です。
2-3. よくある「お昼前後の爆釣パターン」
私自身、何度も経験しているのが、「お昼前後の爆釣パターン」です。多くの釣り人が朝まずめを終えて帰宅し、釣り場が空いてくる午前10時頃から午後2時頃。この時間帯に、潮が動き出すタイミングが重なると、突然スイッチが入ったかのようにアオリイカが釣れ出すことがあります。
ある日には、朝マズメ狙いの釣り人がほとんど帰ったタイミングで、小さなイワシの群れがキラキラと光りながら回遊してきました。すかさずイワシ系カラーのエギをキャストすると、1投1ヒットのペースで短時間で二桁釣果を達成したことがあります。
この経験から言えるのは、日中は「ベイトの存在」が何よりも重要だということです。たとえ先行者がいて釣れていない状況でも、ベイトの回遊があれば状況は一変します。ライバルが少ない日中こそ、じっくりと海を観察し、ベイトの動きに注意を払うことで、思わぬ爆釣に巡り会えるチャンスが眠っているのです!ぜひ、マズメの時間帯に捉われることなく、ド日中エギングも試してみてください!
3. デカイカハンター必見!「夜(ナイトゲーム)」の時間帯別攻略法

日が完全に沈んだ後の「夜(ナイトゲーム)」は、日中とはまったく違う顔を見せる、魅力的な時間帯です。特に警戒心の強い大型のアオリイカ(デカイカ)は、夜間に活発に捕食活動を行う傾向があり、一発大物を狙うエギンガーにとっては見逃せないチャンスタイムと言えます。ここでは、夜釣りのメリットから、時間帯や月の満ち欠けに応じた攻略法までを深掘りしていきます。
3-1. 夜釣りのメリットと注意点
夜にアオリイカを狙う最大のメリットは、何と言っても大型が釣れる可能性が高いことです。日中は深場や物陰に潜んでいることが多い2キロ、3キロといった大型の親イカも、夜になると安心して捕食できる浅場まで上がってくることがあります。また、周囲が暗いためイカの警戒心が薄れやすく、日中では見向きもしないようなエギにも、大胆に抱きついてくることが多いのです。
さらに、日中の喧騒が嘘のように釣り人が少なく、静かな環境で釣りに集中できるのもナイトゲームの魅力の一つ。自分のペースでじっくりとポイントを探り、イカとの駆け引きを楽しむことができます。
一方で、夜釣りには注意点も伴います。まず最も重要なのが安全対策です。視界が悪いため、足場の確認は必須。ライフジャケットの着用はもちろん、ヘッドライトは必ず準備し、予備の電池も忘れないようにしましょう。単独での釣行はなるべく避け、複数人で行くか、家族や友人に行き先を告げておくことが大切です。また、漁港などでは漁業関係者の邪魔にならないよう、マナーを守って釣りを楽しみましょう。
3-2. 常夜灯周りの攻め方
ナイトエギングにおいて、最も分かりやすく、実績の高いポイントが「常夜灯周り」です。常夜灯の光には、まずプランクトンが集まります。すると、そのプランクトンを食べに小魚が集まり、さらにその小魚を狙ってアオリイカが寄ってくるという、食物連鎖の縮図が出来上がるのです。
攻略のポイントは、「明暗の境目」を狙うこと。アオリイカは、明るい場所でエサを探し、暗い場所に身を隠して獲物を待ち伏せする習性があります。そのため、常夜灯の光が当たっている明るいエリアと、光が届かない暗いエリアの境界線(明暗部)は、絶好のヒットポイントとなります。
攻め方としては、まず光が当たっている明るいエリアにエギをキャストし、そこから明暗部や暗いエリアへとエギを引いてくるイメージで誘います。ゆっくりとしたアクションで、エギをじっくり見せて誘うのが効果的です。特に、表層付近をフワフワと漂わせるような攻め方で、やる気のあるイカにアピールしてみましょう。
3-3. 月夜と闇夜、どちらが有利?月の満ち欠けと時間帯
常夜灯がない自然の海岸で釣りをする場合、「月の光」が非常に重要な要素となります。月の満ち欠けによって、夜の明るさは大きく変わり、それがアオリイカの行動に影響を与えるのです。
3-3-1. 満月・大潮の夜(月夜)
満月に近い明るい夜は、海中がうっすらと照らされ、アオリイカがベイトを見つけやすくなります。そのため、イカの活性は総じて高くなる傾向にあります。特に大潮と重なると、潮の動きも大きくなるため、捕食スイッチが入りやすく、絶好のデカイカ狙いのタイミングとなります。
ただし、明るい分、イカの警戒心もやや高まります。エギのシルエットがはっきりと見えてしまうため、派手なカラーよりも、月光に馴染むナチュラル系や、シルエットをぼかすことができるクリア系(ケイムラカラーなど)が有効になることが多いです。アクションも、派手な動きよりは、スローでじっくり見せる誘いが効果的でしょう。
3-3-2. 新月・闇夜
月明かりが全くない新月周りの夜は、完全な暗闇に包まれます。このような状況では、アオリイカは視覚よりも、他の感覚を使ってエサを探します。そこで重要になるのが、エギの「存在感」です。
闇夜で効果を発揮するのは、夜光(グロー)カラーや、シルエットがはっきりと出る赤テープ、黒系のカラーです。また、ラトル(音が出る)入りのエギで、音によってイカにアピールするのも非常に有効な手段となります。暗闇の中では、イカがエギを見つけやすいように、アピール力の高いエギを選択し、比較的ゆっくりとした大きなアクションで、その存在を知らせてあげることが釣果に繋がります。
夜釣りは、日中とは異なる知識と準備が必要ですが、それを乗り越えた先には、自己記録を更新するようなメモリアルな一杯との出会いが待っているかもしれません。安全に注意しながら、静寂の中でのエキサイティングな一戦を楽しんでください!
4. 時間帯だけじゃない!釣果を左右する潮汐

アオリイカを釣る上で、「時間帯」と並んで、いや、それ以上に重要かもしれない要素が潮汐です。どんなに良い時間帯に釣りをしても、潮が全く動いていなければ、アオリイカの活性は上がらず、口を使わないことがよくあります。「時合いは潮が作る」と言っても過言ではありません。ここでは、潮汐の基本と、アオリイカ釣りに最適な潮回りについて解説します。
4-1. 潮汐の基本「大潮・中潮・小潮・長潮・若潮」とは?
潮汐は、主に月の引力によって海水が満ちたり引いたりする現象です。その満ち引きの大きさ(干満差)の度合いを表したものが「潮回り」と呼ばれ、約15日間を1サイクルとして変化していきます。
-
大潮:満月と新月の前後。干満差が最も大きくなる潮回り。潮が最もよく動くため、魚全般の活性が上がるとされています。
-
中潮:大潮の後と、大潮の前に数日間ずつある潮回り。大潮に次いで干満差が大きく、釣りには適しています。
-
小潮:上弦の月と下弦の月の前後。干満差が小さい潮回り。潮の動きが緩やかになります。
-
長潮:小潮の最後。一日の中で干満差が最も小さく、潮の動きが最も鈍くなる日です。
-
若潮:長潮の翌日。次の大潮に向かって、再び潮が動き始める日です。
一般的に、釣りには潮がよく動く大潮や中潮が良いとされています。潮が動くことで、海水中の酸素量が増えたり、プランクトンが動いてベイトフィッシュが活発になったりするため、それを捕食するアオリイカの活性も高まる傾向があるのです。
4-2. アオリイカ釣りに最適な潮回りは?
では、アオリイカ釣りにおいて、絶対的に大潮がベストかというと、一概にそうとは言えません。もちろん、大潮や中潮は潮がよく動くため、チャンスが多いのは事実です。しかし、場所によっては潮の流れが速くなりすぎて、エギをうまくコントロールできなかったり、イカが警戒してしまったりすることもあります。
一方で、潮の動きが緩やかな小潮や長潮は、一般的に釣れない潮回りと思われがちですが、流れが緩やかな分、アオリイカがエギをじっくりと見て抱く時間的余裕が生まれるというメリットもあります。特に、普段から潮の流れが速い海峡部などでは、むしろ小潮周りの方が釣りやすいというケースも少なくありません。
結論としては、どの潮回りでも釣れる可能性はあります。大切なのは、その日の潮回りの特徴を理解し、釣行計画を立てることです。大潮ならチャンスが多いと期待し、小潮ならじっくり攻めよう、といった心構えが重要になります。
4-3. 「潮が動くタイミング」が本当の時合い
潮回り以上に意識すべきなのが、「潮が動いている時間帯」です。潮汐表を見ると、「満潮」と「干潮」の時刻が書かれていますよね。実は、アオリイカの活性が最も高まるのは、この満潮・干潮の時刻ぴったりではなく、そこに向かって潮が上げ下げしている最中なのです。
特に、「満潮から下げ始める瞬間」や「干潮から上げ始める瞬間」は、潮の動きが最も大きくなるため、絶好の時合いとなることが多いです。潮が止まっている「満潮潮止まり」や「干潮潮止まり」の前後1時間くらいはアタリが遠のき、再び潮が動き出すとアタリが出始める、という経験は多くのエギンガーがしているはずです。
したがって、釣行計画を立てる際は、まず釣り場の潮汐表を確認しましょう。そして、朝まずめや夕まずめといったゴールデンタイムと、潮が最も動く時間帯が重なるタイミングを狙うのが、最も効率的に釣果を上げるためのセオリーと言えます。例えば、「朝まずめの時間帯に、ちょうど潮が上げ始める」といった日は絶好のチャンスとなります。
5. 季節で変わるアオリイカのベストな時間帯

アオリイカは、季節によって行動パターンや生息域が大きく変わる生き物です。そのため、狙うべき時間帯も季節ごとにアジャストさせていく必要があります。春の大型狙いと、秋の数釣りシーズンでは、攻め方も時間帯の選び方も異なります。ここでは、春夏秋冬それぞれの季節に応じた、ベストな時間帯の考え方をご紹介します。
5-1. 春(親イカシーズン)のおすすめ時間帯
春(一般的に3月下旬〜6月頃)は、アオリイカの「産卵シーズン」です。冬の間に深場で成長した大型のアオリイカ(親イカ)が、産卵のために沿岸の藻場へと接岸してきます。この時期のターゲットは、自己記録更新も夢ではない、1キロを超える大型個体。そのため、一発大物狙いの、忍耐強い釣りが求められます。
春イカは非常に警戒心が強く、日中は深場やストラクチャーに身を潜めていることが多いです。彼らが活発に動き出すのは、やはり朝まずめと夕まずめ。特に、夕まずめから夜にかけての時間帯は、産卵を控えて体力をつけるために、積極的にエサを追う大型個体と遭遇する確率が高まります。
また、日中であれば、潮が大きく動くタイミングを狙いましょう。潮の流れに乗って深場から上がってくる個体を狙い撃ちするイメージです。春は一日に何度もチャンスがあるわけではありません。まずめと潮の動くタイミング、この二つの要素が重なる貴重な時合いを逃さないよう、集中して挑むことが重要です。
5-2. 秋(数釣りシーズン)のおすすめ時間帯
秋(9月〜11月頃)は、春に生まれたアオリイカが成長し、好奇心旺盛で果敢にエギにアタックしてくる「数釣りシーズン」です。コロッケサイズやトンカツサイズと呼ばれる100g〜500g程度の個体がメインとなり、エギング入門者でも比較的簡単に釣果を上げることができます。
秋のイカはまだ警戒心が薄く、群れで行動していることが多いのが特徴です。そのため、時間帯を選ばず、一日中釣れるチャンスがあります。もちろん、朝まずめは最も活性が高く、短時間で入れ食いを味わえる最高の時間帯です。しかし、日中でもベイトフィッシュの回遊があれば、それに付いてきた群れに当たって連発することも珍しくありません。
初心者がエギングを始めるなら、まずはこの秋の日中の釣りからスタートするのがおすすめです。安全で、イカがどこにいるのか、どうやってエギを追ってくるのかを目で見て学べる絶好の機会となるでしょう。夕まずめももちろん釣れますが、秋は日没が早いので、安全のためにも早めに納竿するくらいの気持ちで楽しむのが良いですね。
5-3. 冬や夏のオフシーズンの考え方
一般的に、冬(12月〜2月)と夏(7月〜8月)は、アオリイカ釣りの「オフシーズン」とされています。
冬は水温が低下し、多くのアオリイカは水温の安定する深場へと落ちていきます。沿岸から狙うのは非常に難しくなりますが、水温が比較的高い黒潮の影響を受ける地域や、温排水が出る場所などでは、釣れる可能性もゼロではありません。狙うなら、一日の中で最も水温が上がる日中、特に太陽が高く昇り、日差しが海を温める午後が狙い目となります。
夏は、高水温を嫌ってアオリイカが深場や涼しい場所に移動するため、こちらも釣りにくいシーズンです。しかし、秋イカの走りとなる小さな個体が釣れ始めることもあります。夏の釣りは、人間にとっても過酷なので、比較的涼しい朝まずめや、日が沈んだ後の夜釣りに絞って短時間で楽しむのが賢明です。熱中症対策は万全にして挑みましょう。
このように、季節ごとのアオリイカの生態を理解することで、より戦略的にベストな時間帯を選択することができるようになります。
6. 時間帯ごとのエギの選び方とアクションのコツ

アオリイカを釣るための最適な時間帯と潮のタイミングが分かったら、最後は「どうやって釣るか」です。時間帯ごとの光量の違いによって、アオリイカからエギがどう見えるかは大きく変わります。ここでは、それぞれの時間帯に効果的なエギのカラーと、誘い方(アクション)のコツを解説します。これをマスターすれば、釣果はさらに安定するはずです。
6-1. 朝・夕まずめに効果的なエギカラー
まずめ時は、ローライト(光量が少ない)な状況から、刻一刻と明るさや色合いが変化していく時間帯です。この変化に対応できるカラー選択が鍵となります。
-
基本カラー:まずめ時の鉄板カラーは、ピンク系とオレンジ系です。これらの色は、薄暗い中でも人間の目だけでなく、イカにも認識されやすいと言われています。特に下地が赤テープのものは、シルエットがはっきりと出るため、まずめ時の定番中の定番です。
-
アピール系:空がまだ暗い時間帯や、潮が濁っている状況では、夜光(グロー)やケイムラ(紫外線発光)といった、自ら光ったり、紫外線に反応してアピールしたりするカラーが非常に有効です。活性の高いイカを遠くから引き寄せる力があります。
アクションのコツは、キビキビとした動きで広範囲にアピールすることです。活性の高いイカがエサを探し回っている時間帯なので、大きめにエギを跳ね上げる(シャクる)ことで、やる気のあるイカに素早く見つけてもらいましょう。
6-2. 日中に効くエギカラーとアピール方法
太陽が高く、光量が多い日中は、エギがイカにじっくりと観察されてしまいます。そのため、よりベイトフィッシュ(小魚)に近い、リアルなカラー選択が重要になります。
-
基本カラー:アジ、イワシ、キビナゴといった、その釣り場にいるベイトフィッシュを模したナチュラルカラーが主役になります。下地は、太陽光をキラキラと反射してアピールする金テープやマーブルテープが実績高いです。
-
スレイカ(賢いイカ)対策:澄み潮でイカの反応が悪い時は、オリーブ系やブラウン系など、海藻や海底の色に溶け込むような保護色系のカラーが効果を発揮することがあります。派手な色にスレたイカに対して、思わず口を使わせてしまう力を持っています。
アクションのコツは、メリハリのある動きと、食わせの間(ま)を意識することです。派手な動きでイカに気づかせた後、エギが沈んでいくフォール中にピタッと動きを止める「間」をしっかり作ることで、イカがエギを抱くチャンスを与えてあげます。また、海底付近を丁寧に探る「ボトムネチネチ作戦」も有効です。
6-3. 夜釣りに強いエギカラーと誘い方
光がほとんどない夜釣りでは、いかにアオリイカにエギの存在を気づかせるかが勝負です。
-
定番カラー:闇夜で最もシルエットがはっきりするのは、意外にも黒系と言われています。また、まずめ時と同様に、下地が赤テープのものは夜釣りでも非常に強く、絶対に外せないカラーです。
-
アピール系:常夜灯がない場所では、ヘッドライトの光を当てて蓄光させる夜光(グロー)カラーが必須アイテムとなります。光の強弱でアピール度を調整しましょう。また、ラトル(音が出る)入りのエギで、聴覚に訴えかけるのも非常に効果的です。
アクションのコツは、スロー(ゆっくり)で大きな動きを意識すること。暗闇の中では、イカがエギを見つけるのに時間がかかります。速い動きでは見失ってしまうため、一つ一つのシャクリを大きく、そしてフォール時間を長くとって、イカがエギに追いつき、抱きつくための時間を十分に作ってあげることが大切です。
これらのカラーやアクションはあくまで基本です。その日の状況によって正解は変わるので、複数の種類のエギを用意し、色々試しながらその日のヒットパターンを見つけ出すのが、エギングの醍醐味であり、上達への一番の近道ですよ!
7. まとめ

今回は、アオリイカが釣れる「時間帯」をテーマに、定番のまずめ時から、意外な日中、そして大物狙いの夜釣りまで、それぞれの特徴と攻略法を詳しく解説してきました。
【アオリイカが釣れる時間帯のポイント】
-
最重要は「まずめ時」:朝まずめと夕まずめは、イカの捕食スイッチが入る最高のゴールデンタイム。釣行計画の中心に据えましょう。
-
日中も爆釣することも:ライバルが少なく、ベイトの回遊次第では爆釣も。海の変化を観察し、丁寧に探ればチャンスは十分にあります。
-
夜はデカイカの夢がある:常夜灯周りや月の満ち欠けを意識することで、日中とは違ったエキサイティングな釣りが楽しめます。安全対策は万全に。
-
「時間」と「潮」を掛け合わせる:どんな時間帯でも、潮が動いているタイミングが本当の時合いです。必ず潮汐表をチェックしましょう。
-
季節と状況に合わせる:季節ごとのイカの行動パターンを理解し、時間帯・エギ・アクションをアジャストさせることが釣果アップの鍵です。
エギングは、ただエギを投げて巻くだけの単純な釣りではありません。自然を読み、イカの気持ちになって戦略を立てる、非常に奥が深く知的なゲームです。今回ご紹介した時間帯の知識を武器にすれば、きっと今まで以上に多くのアオリイカと出会えるはずです!