
近年人気が高まっているティップランエギング。船から狙うアオリイカは型も良くて数も狙えるのでかなり楽しいですよね。でも、専用の道具や仕掛けなど、ちょっとハードルが高そうに感じている初心者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、初心者の方がティップランで最初の一杯を確実に釣るための基本をまとめました。年間100日くらい海に出てる釣り歴25年の僕が、現場で覚えたリアルな知識をざっくばらんにお伝えしたいと思います。
- 1. アオリイカを狙う!ティップランエギングの魅力と基本
- 2. 船が動くから釣れる?ドテラ流しの仕組み
- 3. 釣果を左右する!ティップラン専用タックルと仕掛け
- 4. 状況に合わせる!エギとシンカーの選び方
- 5. 実践編:投入から着底までの完全手順
- 6. アオリイカを狂わせる「誘い」と「ステイ」
- 7. 視覚で捉えるアタリとフッキングの極意
- 8. 船が流れない日のテクニック
- 9. まとめ
1. アオリイカを狙う!ティップランエギングの魅力と基本
ティップランエギングは、船からアオリイカを狙うめちゃくちゃエキサイティングな釣りです。基本さえ押さえれば初心者でも全然釣れます。まずは、「そもそもどういう釣り?」ってところからですね。
1-1. ティップランとはどんな釣り方?
ティップランっていうのは、船から深い場所にいるアオリイカを狙う釣り方です。一番の特徴は、ロッドの穂先(ティップ)に出るほんのわずかな変化を見て、こっちから「アワセにいく」こと。
アオリイカって警戒心がすごく強いので、エギを海の中でいかに自然に漂わせるかが勝負になります。船が風や潮で流される力を利用して、エギをスーッと水平に引っ張る。この水平移動が、イカの本能を強烈に刺激するんです。
僕も初めて動画で見た時、曲がってた穂先が「フワッ」と戻るアタリ方に衝撃を受けました。それまでシーバスばっかりやってたんですけど、この繊細さに完全にやられちゃいまして・・・。自分でアタリをとって掛ける快感……一度味わうと本当に病みつきになりますよ!
1-2. 陸っぱり(ショア)エギングとの違い
陸っぱりとは、アプローチの方向が全然違います。陸っぱりは遠くに投げて手前に引いてきますよね。でもティップランは、船の真下や斜め下へズドンとエギを沈めます。深い場所を縦に探るイメージです。
あと、陸っぱりだとラインがたるみやすくてアタリが手元に伝わりにくいんですが、ティップランは常にラインが張った状態。だからこそ、穂先のちょっとした変化でアタリが取れるわけです。
実は昔、陸っぱり用の軽いエギをそのまま船に持ち込んで、ボロ負けしたことがあるんですよ。潮が速すぎて全然沈まない(笑)。ティップランには、一気に沈む専用の重いエギが絶対に必要です。ここ間違えると、そもそも釣りが成立しなくなっちゃいます。
2. 船が動くから釣れる?ドテラ流しの仕組み
ティップランって、船長さんの操船技術があってこそ成り立つ釣りなんです。釣り人側も「今、船がどう動いてるか」をちょっと知っておくだけで、釣果がマジで変わってきます。
2-1. ドテラ流しがアオリイカを狂わせる理由
ティップランでは「ドテラ流し」ってやり方をよく使います。エンジンで船を止めず、風や潮に任せて船を横向きに流すんです。そうすると、海中のエギが自然に引っ張られますよね。
ここ、すごく大事なんですが。引っ張られたエギは、一定の深さを「きれいな水平姿勢」で移動し続けるんです。不自然な上下の動きがない。この水平姿勢こそが、イカが思わずエギを抱いちゃう最大のスイッチなんです。油断してる小魚みたいに見えるんでしょうね。
2-2. 初心者が知っておくべき船上の立ち位置
ドテラ流しの時って、基本的にみんな片側に一列に並んで釣りをします。風が吹いてくる側(風上)に立って、風下に向かってエギを落とす。これ絶対です。逆側に立って落とすとどうなるか?ラインが船の底に潜り込んじゃうんです。
船が風に押されて動いていくと、ラインは海面に対して斜めに入っていきます。この斜めの角度が、広く探るためにはすごく重要。周りの人とお祭り(糸絡み)しないためにも、船長さんの指示をしっかり聞いて釣り座を選びましょう。
3. 釣果を左右する!ティップラン専用タックルと仕掛け
ティップランは、道具の感度がそのまま釣果に直結しちゃうシビアな面があります。だから、専用のタックルを揃えるのが一番の近道。絶対に外せないポイントをお伝えします。
3-1. 極小のアタリを捉える専用ロッドの選び方
ロッドは、中身がギュッと詰まった「ソリッドティップ」の専用モデルが必須です。イカのアタリって本当に小さいので、中が空洞の竿だとその微かな震えが手元まで来ないんですよね。
最近はカーボンだけじゃなくて、金属製の「チタンティップ」も人気です。金属特有の高感度で、風が強い日でもアタリがパキッと出ます。長さは、扱いやすい6フィート台が最初はおすすめです。
安い汎用ロッドで済ませようとする人もいますが、ティップランに限っては通用しません。アタリが全然わからないので、ティップランばかりは専用ロッドを絶対おすすめします。
3-2. リールはダブルハンドルが絶対おすすめ
リールは2500番〜3000番のスピニング。深いところから素早く回収したいので、ハイギア(HG)が圧倒的に楽です。
で、絶対にダブルハンドルにした方がいいです。シングルハンドルだと、ノブの重さで勝手にハンドルがクルッと回っちゃうことがあるんです。手を離した瞬間にリールが巻かれると、海中のエギがピクッと不自然に動いちゃう。ダブルハンドルなら重さのバランスが均等なので、それを防げます。
ちょっと重くなるってデメリットはありますが、釣果への影響は計り知れません。ストラディックとかカルディアあたりの中堅機種にダブルハンドル、コスパ最高だと思いますよ。
3-3. ラインシステムはPE0.6号
メインラインは、伸びがなくて感度がいいPEライン。太さは0.6号一択です。
「0.8号や1.0号じゃダメ?」って聞かれるんですが、太すぎると潮の抵抗を受けすぎて底が取れなくなります。かといって細すぎると、根ズレやデカイカの引きでプツッと切れるリスクがある。
あと、水深を把握するために、10mごとに色分けされたラインにすること。これも大事です。リーダーはフロロカーボンの2〜3号を1.5mくらい結んでおけばOKです。
潮が速い日に僕だけ1.0号使ってて、隣の0.6号の人は余裕で底取れてるのに、僕のエギは永遠に流され続けた……なんてことがあります。PEラインの太さの違いで、海中での水圧の受け方ってかなり違うんですよ。
4. 状況に合わせる!エギとシンカーの選び方
エギを確実に底まで落としてきれいな姿勢をキープする、これが釣果の鍵です。
4-1. ティップラン専用エギの構造
陸っぱり用のエギをティップランに流用するのは、正直かなり厳しいです。専用エギって、ラインを結ぶアイ(輪っか)が頭の上、背中のあたりにあるんです。これで縦のシャクリでもしっかりダートするし、重いヘッドでも激流の中でピタッと水平を保てるように計算されてるんですよね。重さも30g前後あって、深場まで一気に沈められます。
4-2. 重さ調整の要!マスクシンカー
風や潮の速さに合わせてエギの重さを変えるための追加オモリ、これが「マスクシンカー」です。これがないと釣りが成立しない日が結構あります。
重さの基本は「水深×1g」。水深30mなら、エギとシンカー合わせて30gです。でも、風が強くて船が速く流される時は、50gとか80gとかガンガン重くして、強制的にボトム(底)へ沈めます。ラインが海面に対して45度くらいになるのが理想ですね。
4-3. イカの視覚に訴えるカラーローテーション
アオリイカってめちゃくちゃ目がいいんです。だから時間帯や水の色でエギのカラーを変えると、釣果が跳ね上がることがあります。ポイントはベースカラー(下地の色)です。
朝夕の薄暗い時は、グロー(夜光)やシルバー下地。晴れてて水がキレイな時は、金テープやパープル下地が強いです。逆に水が濁ってる日は、赤テープとかオレンジのハッキリした色が効きますね。
深海の暗闇の中でいかにイカに「見つけてもらうか」ってことなんです。カラーを替えた途端に連発した時の「正解見つけた!」って快感は本当にたまらないですよ。
5. 実践編:投入から着底までの完全手順
ここからは実際の釣り方。ティップランはフォール(沈める)・着底・シャクリ・ステイ(止める)の繰り返しです。まずは正確に落として底を取るところから。
5-1. サミングを駆使したエギの投入とフォール
船長の合図でエギを海へ。ドテラ流しの場合は、船が流れていく方向とは逆側に軽く投げるか、そのまま足元に落とします。
この時、スプールを指で軽く押さえるサミングをしながら沈めてください。これをやらないと、糸が出過ぎて着底が全然わからなくなります。ラインのマーカーの色を見て、「今20mくらいだな」って水深を予測しながら落とすのがコツです。
5-2. 着底の瞬間を見逃さないコツ
着底すると、パラパラ出てたラインのスピードが一瞬フッと緩むか、ピタッと止まります。これをしっかり目で見て捉える。少しだけ糸をたるませ気味にして落とすと、止まった瞬間がわかりやすいですよ。で、着底したら一秒でも早く次の動作に移る!
判断が遅れるとイカに見切られちゃうんです。ラインの動きに全集中して、止まった瞬間にサッとリールを巻く。これが釣れる人と釣れない人の大きな分かれ道です。
6. アオリイカを狂わせる「誘い」と「ステイ」
無事に底が取れたら、次はイカにアピールする「誘い」と、食わせの間である「ステイ」です。このメリハリがティップランの醍醐味なんですよ。
6-1. バットを活かしたリズミカルな巻きジャクリ
着底したらすぐ糸フケを取ってシャクリます。ティップランの基本は、リールを1回転させる間にロッドを1回シャクる「巻きジャクリ」。陸っぱりみたいにバシバシ激しく振り上げなくていいです。
手首じゃなくて、ロッドの根元(バット)の反発力を使って、ポン、ポンとリズミカルにシャクリます。穂先だけでやろうとすると力が伝わらないし、最悪折れちゃうんで気をつけてください。
秋の元気なイカには速いテンポで3〜5回。春の警戒心が強いデカイカには、ゆっくり2〜3回。季節でテンポを変えると、反応が全然違って面白いですよ。
6-2. 釣果の9割を決める完璧な水平ステイ
シャクった後、ピタッと動きを止めるステイ。言いきっちゃいますけど、イカがエギを抱くのは例外なくこのステイ中だけです。シャクリはあくまでイカを呼ぶための演出。
ステイ中はロッドとラインの角度を90度くらいにして、穂先を腰より低く構えます。ここで一番大事なのが、エギを海の中で「完全に水平にキープする」こと。船が揺れて穂先が上下しちゃうと、イカは偽物だと気づいて消えていきます。
船の揺れを吸収するコツは、ロッドをギュッと握り込みすぎないこと。膝をクッションにして、波に合わせて自分の体も揺らす感覚です。これがピタッと決まった時、あの気持ちいいアタリが来るんですよね。
7. 視覚で捉えるアタリとフッキングの極意
完璧なステイができたら、あとはアタリを待つだけ。手元にはほとんど伝わらないので、穂先から目を離さないでください。
7-1. 穂先(ティップ)に表れる3つのアタリパターン
アタリは大きく分けて3つ。 1つ目は、曲がってた穂先がさらに「グンッ」と入るアタリ。エギを引っ張ってるんで、一番わかりやすいです。
2つ目は、テンションが抜けて穂先が「フワッ」と戻るアタリ。イカがエギを下から持ち上げた時に出ます。3つ目は、穂先が「モゾモゾ」って細かく震えるような違和感。触腕だけでエギをチョンチョン探ってる状態です。
こういう変化や「なんか変だな?」って違和感があったら、躊躇せずに即アワセしましょう!今のアタリかな…?って迷ってる暇はないです。空振りしても誰も笑わないんで、鋭くバシッと合わせてください。この即アワセが決まった時の重量感、ほんと最高です。
7-2. 身切れを防ぐ適切なドラグ設定とファイト
見事イカを掛けた後、ドラグの設定が明暗を分けます。イカって身がすごく柔らかいから、ドラグをガチガチにしてると、アワセた瞬間の衝撃やイカの逆噴射で身が切れちゃうんです(身切れって言います)。
強めにシャクった時に「ジッ」と少しラインが出るくらいの強さがベスト。ファイト中は絶対にテンションを緩めず、一定のペースで巻き続けます。イカが強く引いたら、ドラグを滑らせて力を逃がす。
8. 船が流れない日のテクニック
自然相手なんで、風も潮も止まって船がまーったく流れない日もあります。エギが水平移動しないと釣果はガタ落ち。そんな厳しい日を乗り切るためのテクニックを2つ紹介しておきます。
8-1. 広範囲を探るキャストラン
船が動かないなら、自分で投げて広く探る「キャストラン」の出番です。船の進行方向(風下側)に向かって下投げでキャストして、ボトムまで沈めます。
着底したら軽く数回ダートさせて、斜めに引いてくる(カーブフォール)。キャストラン用のエギを使えば根掛かりも減らせます。自分でポイントを探して「掛けてやったぜ」感があるんで、これもまた面白いんですよ。
8-2. 縦の動きで誘うバーチカル戦略
潮がほんのちょっとしか動いてない時は、バーチカルアプローチを試してみてください。エギを投げずに真下に落として、着底後すぐに8〜10回くらい、連続で激しめに巻きジャクリを入れます。
一気に中層までエギを跳ね上げてからステイ。水平の動きには見向きもしなかったイカが、この縦のリアクションに狂ったように抱きついてくること、結構あるんです。こういう引き出しを持っておくと、渋い日でもなんとか一杯ひねり出せます。
9. まとめ
ティップランエギング、少しはイメージ湧きましたか? 最初は底を取るとか、ピタッとステイさせるとか、難しく感じるかもしれません。でも、ポイントはこれだけです。
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水深に合わせたシンカーを選んで、サミングして着底を感じ取る
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シャクリの後はロッドを固定して、エギの姿勢を完璧に水平に保つ
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穂先の「引き込み」「抜け」「モゾモゾ」を見逃さず即アワセする
基本をしっかり守って、海の変化を感じながらイカと知恵比べをする。これに尽きます。自分の目でアタリを捉えて、バシッとアワセが決まった瞬間のロッドの重み……他では味わえない最高の瞬間ですよ。
失敗を恐れず、まずは実際にやってみてください。海に出れば絶対わかります。この記事で学んだことを武器に、次の休日はぜひ船に乗って、極上のアオリイカを釣り上げちゃってください!