
近年巷で話題なのがサーフでのエギングです。サーフのような浅場まで入ってくるイカは活性の高いイカが多く、またサーフという立地条件的にエントリーしやすいこともあり、手軽に釣果を上げられる点で人気が急速に広まっています。
そんなサーフエギングについて、イカを釣るための基礎や最適な時期、時間帯、ポイント選びや効果的なテクニックまで、初心者にも分かりやすく丁寧に解説します。
- 1. サーフエギングとは?
- 2. サーフエギングで狙えるターゲット
- 3. サーフエギングに最適な時期と時間帯
- 4. サーフエギングのおすすめポイント選び
- 5. サーフエギングに必要なタックルと装備
- 6. サーフエギングで釣果を上げるためのテクニック
- 7. 初心者が注意すべきポイントと失敗例
- 8. おすすめの地域別サーフエギングスポット
- 9. まとめ
1. サーフエギングとは?
サーフエギングとは、砂浜や砂利浜といったサーフと呼ばれる海岸から、エギと呼ばれるルアーを使ってアオリイカを狙う釣りのことです。ショアエギングの一種であり、手軽に始められると同時に、大物との遭遇も期待できることから人気を集めています。陸っぱりから広大な海を相手に、自分の力でアオリイカを探し出す、その過程にこそサーフエギングの醍醐味があります。
1.1 サーフの地形的特徴
サーフとは、波打ち際から沖に向かって緩やかに傾斜した砂浜や砂利浜のことを指します。外洋に面しているため、潮通しが良く、変化に富んだ地形が広がっています。遠浅の地形が多いため、ウェーディングで沖へ進むことで、より広範囲を探ることが可能になります。また、砂浜や砂利浜は足場が比較的安定しているため、初心者でも安心して釣りを楽しむことができます。ただし、波や潮の流れには十分注意する必要があります。
サーフには、離岸流(リップカレント)と呼ばれる沖へ向かう強い流れが発生することがあります。離岸流に巻き込まれると危険なため、事前に発生しやすい場所や対処法を理解しておくことが重要です。また、急な深みがあったり、海底の地形が複雑な場所もあるため、注意が必要です。
1.2 エギングの基礎
エギングとは、エビに似た形状のルアー「エギ」を使ってアオリイカを釣る釣法です。エギをキャストし、ロッドアクションによってエギを動かし、アオリイカを誘います。エギングはゲーム性が高く、アオリイカの活性や状況に合わせて、様々なアクションやカラーのエギを使い分けることで、釣果を向上させることができます。
また、アオリイカは視覚能力に長けており、エギのカラーや動きだけでなく、潮色や光量なども考慮することが重要です。
| エギの種類 | 特徴 |
|---|---|
| シャロータイプ | 比較的浅い水深で使用される。浮力が大きく、ゆっくり沈む。 |
| ディープタイプ | 深い水深で使用される。沈下が早く、底付近を探るのに適している。 |
| ノーマルタイプ | オールラウンドに使用できる。水深や状況に合わせて使い分ける。 |
1.3 サーフエギングの魅力とメリット
サーフエギングは、他の釣りと比べて手軽に始められることが大きな魅力です。特別な装備や技術は必要なく、比較的安価なタックルで始めることができます。また、広大なサーフから大物を狙えるため、釣りの醍醐味を存分に味わうことができます。さらに、全国各地の海岸で楽しむことができるため、旅行先などでも気軽に釣りを楽しむことができます。
- 手軽に始められる
- 高活性の個体の回遊が期待できる
- ゲーム性が高い
- 美しく広大な景色の中で楽しめる
- 全国各地で楽しめる
サーフエギングは、初心者からベテランまで楽しめる魅力的な釣りです。適切な時期、時間帯、ポイント選び、そしてテクニックを身につけることで、より多くのアオリイカを釣り上げることができるでしょう。
2. サーフエギングで狙えるターゲット
サーフエギングでは、アオリイカをメインターゲットとして、その他にも様々な魚種を狙うことができます。時期や場所によって釣れる魚種も変化するので、その特徴を理解しておきましょう。
2.1 主なターゲットとなるアオリイカ
アオリイカは、その美味しさからイカの王様と呼ばれ、エギングの主要ターゲットです。成長に伴い呼び名が変わり、関東では小型のものを「新子」、中型を「筒イカ」、大型を「親イカ」と呼びます。
関西では小型のものを「コロッケ」、中型を「モイカ」、大型を「デカモイカ」などと呼ぶ地域もあります。春と秋に産卵のために接岸するため、サーフエギングでも狙いやすい時期となります。特に春のアオリイカはサイズが大きく、キロアップも夢ではありません。
2.2 釣れるシーズンと特徴
アオリイカの釣れるシーズンは主に春と秋です。春のアオリイカは大型の個体が多く、産卵を控えているため、比較的警戒心が高いです。薄く、数釣りが期待できます。その一方で秋のアオリイカは比較的小さめのサイズが多く、好奇心が旺盛でエギに積極的に抱き着いてきます。そのため、初心者でも簡単に数釣りすることができます。
2.3 アオリイカ以外も狙える

アオリイカ以外にも、サーフエギングでは様々なイカが釣れる可能性があります。コウイカは、アオリイカと同様にエギによく反応し、特に春先は浅場で狙いやすいターゲットです。また、モンゴウイカもサーフエリアに回遊してくることがあり、大型の個体は強烈な引きでエキサイティングなファイトを楽しめます。
3. サーフエギングに最適な時期と時間帯
サーフエギングで釣果を上げるためには、最適な時期と時間帯を狙うことが重要です。アオリイカの活性は水温や潮の動きに大きく影響を受けるため、これらの要素を考慮して釣行計画を立てましょう。
3.1 春と秋、どちらが狙い目か
一般的に、サーフエギングのベストシーズンは春と秋と言われています。どちらもアオリイカの接岸数が増え、活発に捕食活動を行う時期です。しかし、春と秋ではアオリイカのサイズや狙い方に違いがあります。
春は産卵を控えた大型のアオリイカが接岸するため、数釣りよりもサイズを狙いたいアングラーにおすすめの時期です。この時期のアオリイカは体力を蓄えるために積極的に捕食するため、比較的釣りやすい傾向にあります。また、春は水温が安定し始める時期でもあるため、アオリイカの活性も高く、エギへの反応も良いでしょう。
一方、秋は小型~中型のアオリイカが中心となりますが、数釣りが楽しめるのが魅力です。秋に釣れるアオリイカは成長期にあたり、活発にエサを追いかけます。そのため、初心者でも比較的簡単に釣果を上げることができます。また、秋は日中の水温も高く、長時間釣りが楽しめるのもメリットです。
- 春:大型狙いのため大きめのエギを使う
- 秋:小型~中型の数釣り、小さめのエギを使う
3.2 時間帯による釣果の違い
アオリイカは夜行性であるため、朝マズメと夕マズメが最も活発に捕食活動を行う時間帯です。特に、日の出前と日没後の薄暗い時間帯は、アオリイカが浅瀬に寄ってくるため、サーフエギングに最適なタイミングと言えます。
また、夜間もアオリイカは活発に活動しているため、常夜灯周りや月明かりのある場所を狙うのも効果的です。日中は、太陽光が強すぎるとアオリイカは深場へ移動してしまうため、曇りの日や潮が濁っている時が狙い目です。
- 朝マズメ:夜が明ける前の薄暗い時間帯から、日の出直後までの時間が朝マズメです。この時期はアオリイカが浅瀬に接岸してきて活発に捕食活動を行うため、サーフエギングに最適な時間帯と言えます。
- 夕マズメ:日没直前から、完全に日が暮れるまでの時間が夕マズメです。朝マズメと同様に、アオリイカが浅瀬に接岸してきて活発に捕食活動を行うため、サーフエギングに最適な時間帯です。特に、夕焼けで海面が赤く染まる時間帯は、アオリイカの活性が高まる傾向にあります。
- 夜間:夜間は、常夜灯周りや月明かりのある場所を狙うのが効果的です。アオリイカは光に集まる習性があるため、これらの場所では比較的高確率でアオリイカに遭遇することができます。また、夜間は日中に比べてアングラーが少ないため、プレッシャーが低い状態で釣りができるのもメリットです。
3.3 潮回りと天候の関係性
潮回りは、アオリイカの活性に大きく影響します。一般的に、大潮周りの潮が大きく動く時間帯は、アオリイカの活性も高まると言われています。これは、潮の流れが速くなると、アオリイカのエサとなる小魚や甲殻類が流されてくるためです。また、潮止まりはアオリイカの活性が低くなるため、釣りにくい時間帯です。ただし、潮止まり前後の中潮や小潮では、アオリイカが捕食活動を行うこともあるため、状況によっては狙ってみる価値があります。
天候も、アオリイカの活性に影響を与えます。曇りの日や雨上がりは、アオリイカの活性が高まる傾向にあります。これは、曇りの日は太陽光が遮られるため、アオリイカが浅瀬に寄ってきやすくなるためです。また、雨上がりは水温が安定し、濁りが入ることでアオリイカの警戒心が薄れるため、釣果が期待できます。逆に、晴天で日差しが強い日は、アオリイカは深場へ移動してしまうため、釣りにくい時間帯です。また、風が強い日も、ラインコントロールが難しくなるため、釣果に影響が出やすいです。

4. サーフエギングのおすすめポイント選び
サーフエギングで釣果を上げるためには、ポイント選びが非常に重要です。適切なポイントを選ぶことで、アオリイカとの遭遇率を格段に向上させることができます。ここでは、地形、アオリイカの習性、地域の特徴などを考慮したポイント選びのコツを解説します。
4.1 地形によるポイントの見極め方
サーフエギングにおいて、地形の把握は釣果に直結する重要な要素です。変化に富んだ地形はアオリイカにとって格好の隠れ家や捕食場所となります。
4.1.1 地形の変化に注目
例えば、沖に伸びる岩礁帯や砂浜と岩礁帯の境目、海底に起伏のある場所、離岸流が発生しやすい場所などは、アオリイカが潜んでいる可能性が高いポイントです。これらの場所は、ベイトフィッシュが集まりやすく、アオリイカにとって格好の餌場となります。
また、潮の流れの変化にも注目しましょう。潮がぶつかり合う場所や、流れが速くなったり遅くなったりする場所は、プランクトンや小魚が集まりやすく、アオリイカも捕食のために集まってきます。Googleマップの航空写真や、国土地理院の地図などを活用して、事前に地形の情報を収集しておくと良いでしょう。
4.1.2 水深の確認
水深も重要な要素です。水深が深く駆け上がりの地形になっているサーフは一級ポイントです。水深が深いと潮通しも良く、アオリイカが回遊してくる可能性が高いです。
また、ブレイクと呼ばれる海底の段差がある場合も、その周辺にアオリイカが潜んでいる可能性があります。
4.2 アオリイカが好む場所の特徴
アオリイカは、特定の環境を好む習性があります。これらの特徴を理解することで、アオリイカの居場所を予測しやすくなります。
4.2.1 藻場や海藻の存在
アオリイカは、アマモやホンダワラなどの海藻が生い茂る場所を好みます。これらの海藻は、アオリイカにとって産卵場所や隠れ家となるため、周辺にはアオリイカが集まりやすいです。
また、海藻周辺には小魚や甲殻類などのベイトフィッシュも豊富であるため、アオリイカの餌場としても最適な環境です。藻場は、干潮時に露出している場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
4.2.2 ベイトフィッシュの有無
アオリイカは、イワシ、アジ、ボラなどの小魚や、エビ、カニなどの甲殻類を捕食します。これらのベイトフィッシュが多く集まる場所は、アオリイカにとっても格好の餌場となります。ベイトフィッシュの有無は、海鳥の動きや水面の様子を観察することで判断できます。海鳥が群れている場所や、小魚のジャンプが見られる場所は、ベイトフィッシュが多く集まっている可能性が高いです。
4.3 地域別の人気サーフエリア紹介
地域によって、サーフの特徴やアオリイカの回遊時期、釣れるサイズなどが異なります。ここでは、代表的な地域の特徴を簡単に紹介します。
| 地域 | 特徴 | 主なポイント |
|---|---|---|
| 九州地方 | 比較的温暖な気候で、年間を通してアオリイカが釣れる。大型のアオリイカも期待できる。 | 宮崎県の日南海岸、鹿児島県の甑島列島など |
| 四国地方 | 黒潮の影響を受け、良型のアオリイカが回遊してくる。 | 高知県の室戸岬、愛媛県の宇和海など |
| 中国地方 | 変化に富んだ海岸線が多く、ポイント選びが重要。 | 山口県の角島、島根県の隠岐諸島など |
上記以外にも、各地に魅力的なサーフエギングスポットが存在します。地域の釣具店や、インターネット上の情報などを参考に、自分に合ったポイントを探してみましょう。

5. サーフエギングに必要なタックルと装備
サーフエギングを楽しむためには、適切なタックルと装備が必要です。広大なサーフを攻略し、アオリイカの強烈なジェット噴射に耐えうるタックルを選び、快適かつ安全に釣りを楽しみましょう。
5.1 エギングロッドの選び方
サーフエギングでは、遠投性能とパワーが求められます。8.6フィート~10フィートの長めのロッドを選ぶことで、飛距離を稼ぎ、広範囲を探ることができます。また、M~MH程度の硬さのロッドがおすすめです。
柔らかすぎると遠投しづらく、硬すぎるとアオリイカの小さなアタリを感じ取れない場合があります。素材はカーボン素材が主流で、軽くて感度が良いのが特徴です。シマノのセフィアXRやダイワのエメラルダスSTOISTなど、高感度で操作性に優れたロッドが人気です。
ロッドの長さと硬さ
| 長さ | 硬さ | 特徴 |
|---|---|---|
| 8.6ft | M | 飛距離と操作性のバランスが良い |
| 9.0ft | M~MH | サーフの標準的な長さ |
| 9.6ft | MH | 遠投性能重視 |
| 10.0ft | MH | 強風時や大型狙いに最適 |
おすすめのロッドメーカーとシリーズ
- シマノ:セフィアXR、セフィアSS、セフィアCI4+
- ダイワ:エメラルダスSTOIST、エメラルダスAIR、エメラルダスMX
- ヤマガブランクス:カリスタ、ブルーカレント
5.2 リールとラインのベストな組み合わせ
リールは2500~3000番のスピニングリールが適しています。ハイギアモデルを選ぶことで、素早くラインを回収し、手返し良く釣りができます。ラインはPEラインの0.6号~1号がおすすめです。
PEラインは強度が高く、伸びが少ないため、アオリイカのアタリを明確に捉えることができます。リーダーはフロロカーボンの1.75号~2.5号を1m程度度結ぶと根ズレ対策になります。 また、下巻きラインとしてナイロンラインを巻くことで、PEラインのスリップを防ぎ、コストを抑えることができます。
| リールサイズ | PEライン | リーダー |
|---|---|---|
| 2500番 | PE0.6号 | フロロ1.75号 |
| 2500番 | PE0.8号 | フロロ2号 |
| 3000番 | PE1号 | フロロ2.5号 |
5.3 おすすめのエギとカラー選定
サーフエギングでは、3.0号~3.5号のエギが中心となります。遠投が必要なため、やや重めのエギを選ぶのがポイントです。カラーは、ピンク、オレンジ、ケイムラなどの定番カラーに加え、夜光やUVなど、状況に合わせて使い分けることが重要です。
ヤマシタのエギ王KやデュエルのパタパタQなど、実績の高いエギを選ぶのがおすすめです。濁りが強い場合は金テープや赤テープのエギ、クリアな水質の場合はナチュラルカラーのエギを選ぶなど、状況に合わせたカラーローテーションが重要です。
| 状況 | おすすめカラー |
|---|---|
| 朝夕のマズメ時 | ピンク、オレンジ、金テープ |
| 日中 | ナチュラルカラー、ケイムラ、UV |
| 夜間 | 夜光、紫外線発光 |
| 濁りがある場合 | 金テープ、赤テープ、グロー |
5.4 役立つ便利グッズと安全対策
サーフエギングでは、安全対策も重要です。ライフジャケットは必ず着用しましょう。また、ウェーダーを着用することで、水深のある場所でも安全に釣りをすることができます。ギャフやランディングネットも必須アイテムです。
ヘッドライトやフィッシュグリップがあると、夜間や早朝の釣りも快適になります。その他、偏光グラスや帽子、グローブなども用意しておくと良いでしょう。また、携帯電話やホイッスルなどの緊急連絡手段も忘れずに持参しましょう。水分補給も忘れずに行い、熱中症対策を万全にしましょう。
6. サーフエギングで釣果を上げるためのテクニック
サーフエギングで結果を出すには、適切なテクニックを身につけることが重要です。ここでは、キャスティングからランディングまで、釣果をアップさせるための実践的なテクニックを解説します。
6.1 キャスティングとシャクリ方の基本
サーフエギングでは、遠投が必要となる場面が多いため、フルキャストできることが釣果に繋がります。しかし、ただ遠くに飛ばすだけでなく、狙ったポイントへ正確にキャストすることも重要です。
向かい風や横風を考慮し、ロッドの角度やスイングスピードを調整しましょう。キャスト後はラインスラッグ(糸ふけ)を素早く回収し、エギをコントロールできるようにします。
シャクリはエギにアクションを与え、アオリイカを誘うための重要なテクニックです。ロッドを鋭く煽るのではなく、竿先をスムーズに動かし、エギをダートさせるように意識しましょう。シャクリの強弱や回数を変えることで、アオリイカの反応を探ります。特に、フォール中のアタリが多いサーフエギングでは、シャクリ後のフォールを意識することが大切です。
風向きによってキャスティング方法を調整することで、飛距離を伸ばしたり、狙ったポイントに正確にキャストすることができます。
| 風向き | キャスティング方法 |
|---|---|
| 向かい風 | 低弾道のキャストで風による影響を最小限に抑えます。 |
| 追い風 | 高弾道のキャストで飛距離を稼ぎます。 |
| 横風 | 風向きに合わせてキャスト方向を調整します。 |
6.2 エギのアクション別アプローチ方法
エギのアクションを使い分けることで、様々な状況に対応し、アオリイカの捕食スイッチを入れることができます。基本的なアクションとしては、ダート、フォール、ステイなどがあります。
ダートアクションは、ロッドをシャクることでエギを左右に跳ねさせ、アオリイカの好奇心を刺激します。活性の高いアオリイカには、連続的なダートでアピールするのが効果的です。フォールアクションは、シャクリ後のラインテンションを緩め、エギを自然に沈下させることで、アオリイカに捕食のチャンスを与えます。
ステイアクションは、エギを一定時間静止させることで、アオリイカに見切られないようにし、じっくりとエギを観察させます。活性の低いアオリイカには、ステイ時間を長めにするのが効果的です。
| 状況 | アクション |
|---|---|
| 活性の高いアオリイカ | 連続ダート、速いフォール |
| 活性の低いアオリイカ | スローなダート、長いステイ |
| 濁りが強い時 | 大きなダート、ラトル入りエギの使用 |
6.3 アタリの見極めとフッキングのタイミング
サーフエギングでは、ラインを通して伝わるアタリや、エギの動きでアオリイカのヒットを察知します。ラインが走る、急にテンションが抜ける、エギのフォールスピードが変化するなど、小さな変化も見逃さないように集中することが重要です。
アタリを感じたら、ロッドを大きく煽るのではなく、ラインスラッグを巻き取ってから、ロッドを鋭く立てるようにフッキングします。アワセが早すぎるとエギが外れてしまうため、タイミングが重要です。焦らず、確実にフッキングを決めましょう。
6.4 ヒット後の取り込み方法と注意点
アオリイカは一度掛かっても、ジェット噴射で抵抗したり、急に方向転換したりするため、油断は禁物です。ドラグを調整し、ラインテンションを一定に保ちながら、ゆっくりと寄せてきます。
波打ち際では波を利用して、一気に浜へ引き上げます。ギャフを使う場合は、胴体部分を確実に狙い、足元まで引き寄せてから使用しましょう。取り込み後は、アオリイカの墨で汚れないように注意し、速やかに締め、クーラーボックスへ入れます。
7. 初心者が注意すべきポイントと失敗例
サーフエギングは手軽に始められる一方で、いくつか注意すべきポイントがあります。特に初心者のうちは、下記の点に気をつけないと釣果に恵まれないだけでなく、危険な状況に陥る可能性もあります。よくある失敗例とその対処法を学ぶことで、安全かつ効果的にサーフエギングを楽しめるようになります。
7.1 よくあるミスとその対処法
初心者が陥りやすいミスとその対処法を具体的に解説します。
7.1.1 キャスト時のトラブル
サーフエギングでは遠投が必要となる場面が多く、キャスト時のトラブルはつきものです。特に多いのが、ライントラブルやエギの飛行方向のミスです。風向きや周囲の状況をよく確認せずにキャストすると、PEラインの高切れやガイドへの絡まり、最悪の場合、人に怪我をさせてしまう可能性もあります。
キャスト前に周囲の安全を確認し、風向きを考慮したキャストを心掛けましょう。ライントラブルが発生した場合は、焦らず落ち着いてラインを解き、必要であればリーダーを結び直すことが大切です。
7.1.2 根掛かりの多発
サーフは海底の地形が複雑な場所も多く、根掛かりしやすい環境です。根掛かりを放置すると、ラインブレイクやタックルの破損に繋がります。また、環境への悪影響も懸念されます。
根掛かりを避けるためには、ボトム付近を探る際は、エギのフォールスピードをコントロールしたり、シャクリの幅を小さくするなど、工夫が必要です。根掛かりしてしまった場合は、無理に引っ張らず、ロッドを立ててラインスラッグを出し、外れるのを待ちましょう。それでも外れない場合は、ラインを切って回収する勇気も必要です。
7.1.3 適切なエギの選択
エギのサイズは、ターゲットとするアオリイカのサイズや水深、潮の流れの速さによって適切なものを選ぶ必要があります。初心者は、3.0号~3.5号程度のエギを揃えておくと、様々な状況に対応できます。カラーについても、天候や水質、時間帯によって効果的な色が変化します。定番カラーに加えて、状況に応じてアピールカラーやナチュラルカラーを使い分けることが釣果アップに繋がります。
| 状況 | エギのサイズ | おすすめのカラー |
|---|---|---|
| 水深が浅い、潮の流れが遅い | 2.5号~3.0号 | オレンジ、ピンク、ケイムラ |
| 水深が深い、潮の流れが速い | 3.5号~4.0号 | パープル、ブルー、夜光 |
| 濁りが強い | 3.5号~4.0号 | 金テープ、赤テープ、夜光 |
| 水が澄んでいる | 2.5号~3.0号 | ナチュラルカラー、ケイムラ |
7.1.4 安全対策の不足
サーフエギングでは、波打ち際で釣りをするため、波にさらわれる危険性があります。ライフジャケットの着用は必須です。また、ウェーダーを着用する場合は、転倒時の対処法を事前に習得しておくことが重要です。
天候の急変にも注意が必要です。風が強くなってきたり、波が高くなってきた場合は、無理をせずに釣りを中断しましょう。また、釣り場によっては、潮の満ち引きによって陸地が孤立する可能性もあります。事前に潮位表を確認し、安全な場所で釣りをするように心掛けましょう。
7.2 初心者でも釣果を出すための工夫
地元の釣具店や経験者に、最近の釣果情報やおすすめのポイント、効果的なエギのカラーなどを聞いてみるのも良いでしょう。
積極的に情報収集することで、釣果アップに繋がります。また、釣行後は、釣れた場所や時間帯、使用したエギなどを記録しておくと、次回の釣行に役立ちます。
7.3 地元の熟練者に聞くべし
サーフエギングの上達には、その地元のアングラーのアドバイスが非常に役立ちます。釣り場では他のアングラーと挨拶や情報交換を積極的に行うよう心がけると釣果に結び付きます。
そのエリアに応じた狙い方や時間帯など、地域性を把握した上で効果的にアプローチすることで、イカの釣果に一歩近づくことができます。
8. おすすめの地域別サーフエギングスポット
サーフエギングの人気は全国的に広がっており、各地に魅力的なスポットが存在します。地域ごとの特徴を理解し、自分に合ったフィールドを選ぶことが釣果アップの鍵となります。ここでは、エリアごとの特性やアクセス方法、おすすめのポイントなどを詳しく紹介します。(古い情報も含まれている可能性があります。釣行時は現地のルールに従ってください。)
8.1 静岡県のポイント
静岡県はサーフエギングの聖地とも呼ばれ、多くのエギンガーが訪れるエリアです。温暖な気候と豊富な餌、変化に富んだ地形がアオリイカの格好の住処となっています。特に、遠州灘海岸は広大なサーフが広がり、数釣りも夢ではありません。また、駿河湾の奥深くには良型のアオリイカが潜んでおり、エキスパートも唸る好ポイントです。
8.2 和歌山県のポイント
黒潮の影響を受ける和歌山県は、アオリイカの魚影が濃く、大型も期待できるエリアです。特に、南紀地方はサーフエギングのメッカとして知られ、全国からエギンガーが集まります。磯場も多いので、ポイント選びが重要です。
8.3 鹿児島・宮崎エリアのポイント
温暖な気候の鹿児島県と宮崎県は、年間を通してアオリイカを狙えるエリアです。特に、錦江湾や日向灘は、大型アオリイカの実績が高く、エギンガーの憧れの地となっています。外洋に面したサーフでは、強い風が吹くこともあるので、天候に注意が必要です。
鹿児島では、指宿市や枕崎市周辺のサーフがおすすめです。特に、開聞岳を望む海岸線は絶景ポイントとしても人気です。
宮崎では、日南海岸沿いのサーフがおすすめです。青島周辺はアクセスも良く、初心者にもおすすめのポイントです。
8.4 関東近郊エリアのポイント
関東近郊でもサーフエギングを楽しめるスポットが増えています。外房エリアや南房総エリアは、比較的アクセスが良く、週末の釣行にも最適です。ただし、人気ポイントでは混雑することもあるので、早めの到着がおすすめです。
千葉県は、富津岬や鴨川周辺が人気のサーフエギングスポットです。神奈川県では、湘南海岸の一部でもアオリイカが狙えます。茨城県では、大洗海岸や鹿島灘周辺がおすすめです。
9. まとめ
サーフエギングは、広大なサーフでアオリイカを狙うエキサイティングな釣りです。この記事では、サーフエギングの基礎知識から、タックル選び、テクニック、ポイント選定、さらには初心者向けのアドバイスまで網羅的に解説しました。
最適な時期と時間帯は春と秋、特に朝夕のマズメ時がおすすめです。潮回りは大潮周りの中潮が狙い目となります。ポイント選びでは、外洋に面したサーフや、藻場、岩礁帯周辺などが有望です。適切なタックルとテクニックを駆使し、安全に配慮しながら、サーフエギングの醍醐味を味わってみてください!